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第四保育所を訪れる機会がありました。
午前中、3~5歳は異年齢保育の時間。
あるお部屋では「いらっしゃい、いらっしゃい」の呼び込みの声が……。
たこ焼きの屋台に美味しそうなたこ焼きが並んでいます。
経木(きょうぎ)の舟皿まである!(もちろん子どもたちが紙で作ったもの)
そこにたこ焼きを上手に並べていきます。たこ焼きの上には青のりやカツオ粉もたっぷりかけられて。
そして、この屋台では豚まんも用意されているようですね。
お部屋の入口近くには、保育の様子が写真を添えて紹介されています。
お迎えに来られた保護者の方々に子どもたちの様子が伝わりますね。
このような記録を作成することは保育者自身が子どもの姿や成長、環境構成等について振り返ることになり、ひいては保育の質の向上にも繋がることでしょう。
また、保幼小連携の視点からも、有効活用できると思いました。小学校の教職員に就学前の子どもたちの様子や保育・教育内容を伝えたり情報共有する際に。
別のお部屋では、園庭で出会ったアオムシを「りむ」と名付けて飼っていました。
『第四保育所では「待つ」ということを大切にして保育活動を行っています』とは、蒲原慎介所長の言。
例えば、この新たに仲間になったアオムシに関しても、お世話したり観察したりする中で、子どもの心が動き出すのを「待つ」。
保育者の方から「〇〇しよう」ではなく、子どもの心が動かされ、ときめいたりひらめいたりしたことが表現につながるのを「待つ」。
それはアオムシを描くことかもしれないし、ラキューを使って立体をつくることかもしれない。アオムシに関する絵本や生態を知りたくて図鑑をひらくことかもしれない。
そのためには子どもが自発的に対象や環境と関わり、じっくり向き合う時間と場が保障されることが必要です。
そして、それは就学以降も大切なことです。
(中村りか)
~第四保育所長よりメッセージ~
大人はついつい他の子と比べてしまったり、子どものためにと思わず先回りして「こうでしょう」と言ってしまったりすることがあるかもしれません。子どもたちはまだまだ土の中にいます。水や肥料をどんどん吸収して自分の花を咲かせる準備をしています。今はまだどんな花が咲くかわかりません。でもきっと美しい花が咲くに違いないと私たち大人は子どもを信じて待ち、見守ることが大切だと思います。いつか咲くその日を楽しみに。