本文
第二保育所の保育実践「お弁当屋さん」の後編です。
本格的に開店準備が始まりました。
最初に始まったのはエプロンや帽子、そして「お金」づくり。
「お金」のやりとりに関しては、「お金の計算できる!」という子もいれば苦手な子、未経験な子も。
そこで様々な意見が出たそうです。
「全部100円にしたら分かりやすいやん」
「お肉が一番高そう。野菜はそれより安い」
なるべく簡単な金額で、高そうなものと安そうなもの、値段設定について話し合う姿が見られました。
プレオープンとして、それぞれのコーナーに分かれて活動。
お店でのやり取りを実際に体験した後、足りない部分を話し合う中で「看板がいる!」という意見がでてきました。
そこから外装づくりが始まりました。
お楽しみ会当日は、保護者の方々をお客さんとしてお迎えしました。
保護者の方々の、愛情たっぷりのお弁当がきっかけになって展開された「お店屋さんごっこ」。
売るためには看板やメニューがいること、テーブルやトングがいること、品物が少ないとすぐに売り切れること……。
遊びの中から個々に考え、大人に指示されなくても次の展開を予想し、行動に移す姿に成長を感じられたことでしょう。
幼児のごっこ遊びのプロセスに、たくさんの「学びの芽生え」が見られます。
協力しあって考えたり工夫したり……。その過程で「協同性」や「自立心」が培われますし、遊ぶ際に交わされている会話は「言葉による伝えあい」です。
また、50音表とにらめっこして書いた看板やメニュー。
時に表記としては間違っていることもありますが、「みんなに知ってほしい、食べて欲しい」という願いが込められた文字の、何てステキな表現でしょう。まさに「文字への関心・感覚」の芽生えですね。
保育者も、子どもたちと一緒に楽しんで取り組んでいることがうかがえます。時間はかかるけれども、自ら考えイメージを膨らませながら五感を使って活動することで、思考力・想像力が育まれ学びの基礎力を鍛えることになります。
「みづまロキッズプラン」を進めていく上での参考にもなりました。
8月より町立保育所・幼稚園のインスタグラムも始まりました。
このようなエピソードを通して、幼児期の「学びの芽生え」をしっかり発信してまいります。
(中村りか)