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平成19年度健全化判断比率及び資金不足比率の公表
平成19年6月に「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」が公布され、新たに地方公共団体に対する健全化を進めるための制度として、財政に関する比率を公表することとされました。
なお、本町の平成19年度決算に基づく算定結果は、健全化判断比率及び資金不足比率ともに、いずれも基準未満となっています。
健全化判断比率
指標 | 本町の比率 (A) |
早期健全化基準 (B) |
財政再生基準 (C) |
---|---|---|---|
(1)実質赤字比率 | - (△0.39%) |
14.53% | 20.0% |
(2)連結実質赤字比率 | - (△23.40%) |
19.53% | 40.0% |
(3)実質公債費比率 | 12.7% | 25.0% | 35.0% |
(4)将来負担比率 | 62.9% | 350.0% | - |
(注意)括弧内は算定結果であり、△は黒字を表します。
(1)から(4)の比率のいずれかにおいて、比率(A)が早期健全化基準(B)以上である場合は、「財政健全化計画」を策定し、財政の早期健全化を進めます。
(1)から(3)の比率のいずれかにおいて、比率(A)が財政再生基準(C)以上である場合は、「財政再生計画」を策定し、財政の再生を進めます。
健全化判断比率には、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率及び将来負担比率の4つの比率があります。
- 実質赤字比率
一般会計等を対象とした実質的な歳入歳出差引の標準財政規模に対する割合です。
算定結果は、一般会計等の実質的な歳入歳出差引額が「黒字」であったため、この比率は0.39%の黒字(上記表中では、△(マイナス)0.39%で表示)となり、実質赤字比率には該当しません。
しかしながら、平成19年度決算におきましては、JR島本駅設置、公債費一括償還などの特殊な理由もあり、約12億7千5百万円の基金(貯金)を取り崩して対応し「黒字」となったものです。
現在の財政状況では今後も財源の不足額を基金(貯金)の取崩しで補わなければ、円滑な行政運営が困難となる見込みであるため、行財政改革が急務となっています。 - 連結実質赤字比率
各財産区特別会計を除く全会計を対象として、連結した実質的な歳入歳出差引の赤字または資金の不足額の標準財政規模に対する割合です。
算定結果は、連結した実質的な歳入歳出差引額が「黒字」であったため、この比率は23.40%の黒字(上記表中では、△(マイナス)23.40%で表示)となり、連結実質赤字比率には該当しません。 - 実質公債費比率
一般会計等が負担する借金返済の割合です。
算定結果は12.7%となっており、基準未満となりました。 - 将来負担比率
一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の割合です。
算定結果は62.9%となっており、基準未満となりました。
資金不足比率
特別会計 | 本町の資金不足比率 (D) |
経営健全化基準 (E) |
---|---|---|
水道事業会計 | - (△206.5%) |
20.0% |
公共下水道事業特別会計 | - (△1.0%) |
20.0% |
(注意)括弧内は算定結果であり、△は資金の剰余を表します。
資金不足比率(D)が経営健全化基準(E)以上である場合は、「経営健全化計画」を策定し、経営の健全化を進めます。
資金不足比率とは、一般会計等の実質赤字に相当するものとして、資金の不足額に対する事業の規模との割合を公営企業会計ごとに表したものです。
水道事業会計及び公共下水道事業特別会計ともに、「資金の不足額」がありませんので、この比率は「該当ありません」。
算定結果は、水道事業会計の資金剰余額の比率は、206.5%(上記表中では△(マイナス)206.5%で表示)です。また、公共下水道事業特別会計の資金剰余額の比率は、1.0%(上記表中では△(マイナス)1.0%で表示)です。
しかしながら、公共下水道事業特別会計については、一般会計から多額の赤字補てんを受けているため、「資金の不足額」が発生していないものであり、実質的には極めて深刻な経営状況となっているのが実態です。
したがいまして、公共下水道事業特別会計の経営健全化に向けた、早期の取り組みが必要となっています。
まとめ
平成19年度決算に基づく算定結果は、いずれも基準未満となりましたが、多額の財源不足を基金(貯金)の取り崩しで補っている状況にあり、財政状況は悪化しているのが実態です。
したがいまして、行財政改革による財政構造の見直しを進めることにより、健全な財政運営の確保に努めてまいります。