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包丁を持った男が校舎に侵入し、6歳から8歳までの小学生8人の命を奪い、教員2人を含む15人が重軽傷を負った大阪教育大学付属池田小学校の事件から、今日で20年になります。
事件が奪った命の重さ、保護者、関係者の方々が負われた深い心の傷をかみしめつつ、自治体や地域が連携した防災教育の在り方を探り続けたいと思います。
また、「安全ボランティア」の方々はじめ登下校の時間帯に出勤途中、散歩や花の水やりをしながらの「ながら見守り」等、子どもたちをあたたかく見守ってくださっている地域の方々にあらためてお礼申し上げます。
本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
さて、6月4日(金曜日)に町立保育所・幼稚園教職員を対象に研修を行いました。
今年度、就学前保育・教育と学校教育との接続についての研究及び研修の充実に努めてまいります。
このたびの保幼小連携推進に関わって、年間を通し大阪大谷大学教授の小谷卓也先生に指導助言をお願いしています。本研修はその第1回でした。
研修打ち合わせ、そして今後の研究の進め方についての討議には、町長、教育委員会事務局の職員も参加。島本町全体の保育・教育を見据え、保育・教育の現場だけでなく様々な考えや意見を取り入れていけたらと思います。
幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定子ども園教育・保育要領及び小学校指導要領の双方から、乳幼児期の教育における「遊び」と低学年教科、特に生活科を中心とした教科教育とを接続することが教育施策の一つと明記されています。
保幼小連携における課題の一つは「遊びと教科学習をいかに接続するか」。
乳幼児期の「遊び」を通した学びと小学校低学年期の「教科」を通した学びの方法には違いもあり、遊びと教科学習をつなぐための「カリキュラム」の実践は、まだまだ少ないのが現状です。
どこに観点を置いて接続するのか。
就学前から「見つける」「比べる」「たとえる」「試す」「見通す」「工夫する」という姿は、子どもたちの自然な活動の中に見られます。本研修では「思考力の芽生え」に着目して接続する提案がなされました。今後、保育・教育の場で実践し、子どもたちの姿を振り返っての学びの場を設定していきます。
今回は町立保育所・幼稚園対象の研修でしたが、今後は私立及び小学校にも広げていく予定です。
(中村りか)