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第一小学校で行われた研究授業及び研究協議に参加させていただく機会がありました。授業内容は6年生国語科「やまなし」(宮沢賢治)
大阪大谷大学の今宮信吾先生をお招きしての教職員研修です。
本時の課題は【「五月」と「十二月」が示す世界は何か】
「五月」と「十二月」の谷川の描写を対比的に読むために、それぞれの情景を叙述をもとに想像して絵や図に表現。そして絵や図を交流、確認した後、それぞれの描写を一文にまとめます。
授業者は、実際にスライド映写機のような幻灯機を用意しており、子どもたちのイメージ化を助けていました。また、「比喩」「擬音語」「擬態語」「色彩語」「象徴」等、文学作品の読みを深めるための学習用語もおさえられていて、学校として系統的に読みの力をつける姿勢が感じられました。
授業後、教職員全員が図書室に集まり、活発な研究協議がなされました。
講師からは「個別最適な学び」かつ「協働する学び」のための指導・助言をいただきました。授業改善という共通の目的に向かって積極的に研修に参加する教職員を頼もしく感じました。「主体的対話的で深い学び」は大人も必要ですね。
研究授業として、なぜ「やまなし」という作品を選んだのか。
授業者は宮沢賢治の作品が大好きで、ぜひ子どもたちと一緒に賢治ワールドを体験したいという熱い思いを持って臨んだそうです。授業者の学習材に対する思いは必ず子どもに伝わりますし、学びの深さにも関わってくると思います。
これから子どもたちは宮沢賢治の生き方や死生観を含む考え方、そして他の賢治作品にも触れることで、さらに豊かで深い賢治の世界を体験することでしょう。
単元の最後に「やまなし」座談会が計画されているとか。子どもたちから、どんなイメージ豊かな言葉が紡がれるのか楽しみです。
(中村りか)