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新緑の鮮やかな季節になりました。街路を彩るハナミズキにも目を奪われます。
ハナミズキは、桜を米国にプレゼントした返礼として日本にやってきたそうで、その可憐なたたずまいに桜が散った後の寂しさもなぐさめられます。
新年度が始まってもうすぐ1カ月。子どもたちも新しい環境に慣れてきた頃でしょうか。
お散歩途中の保育園児と出会いました。
うらうらとした春の陽ざしがふり注ぐ、気持ちの良い朝の時間帯。
少し背の高い子たちが、年下の子と手をつないで歩いています。
公立保育所では、午前中は異年齢グループ(3歳児~5歳児)で過ごします。
年上のお兄ちゃんに手を引かれ、タンポポの綿毛をふうふう吹きながら歩く3歳児さんの姿が可愛らしい。
あるグループはしゃがんで目線を低くし、一生懸命春の野の花を摘んでいました。
得意げに見せてくれたのは、そうして創った花のブーケ。
色とりどりの野の花が彩るオリジナル作品です。春がそこにちょこんと座っているような。
異年齢の子どもと関わることにより、年下の子どもに優しく接する気持ちを持ったり、年上の子どもの行動を見て自分も挑戦してみようという意欲を抱いたりするようにもなります。
年上の子どもたちはリーダー的な役割をすることで責任感が芽生えるでしょうし、年下の子に慕われ頼りにされることで自信を持ち自尊感情を培うことにもつながるでしょう。
小学校では異年齢のクラスを構成することは難しいですが、意識的に他学年と関わる機会を持つような学習活動は考えられますね。
次回は、異年齢保育のエピソードを紹介します。
(中村りか)