本文
第一小学校1年生対象に実施された「浮き沈みあそび」の後編です。
前回では、様々な素材で「浮き沈み」の様子を確かめる中で「重いのに浮く、軽いのに沈む」「同じ大きさや重さなのに浮くものと沈むものがある」ことに気づいていく子どもたちの様子を紹介しました。
野菜を水槽のふちや机の角にぶつけて何とか割ろうとする姿や、水槽を上から見たり横から見たりする姿も見られました。
一人ひとりが自分のペースで探究活動を行うことで、自分なりの考えを生み出す時間。
様々な「?」「!」に対して、自分なりの理屈を創り出しているのでしょう。
本時では、指導者は遊びの工夫や創作について記録はしますが、極力声をかけることは控えていました。
授業後の研究協議のテーマは『かがく遊びが「?」「!」を生み出すためのアプローチ』
講師の大阪大谷大学の小谷先生からは「今回の授業で学びはあったのか」を中心にグループで話し合ってください、との助言もありました。
「かがく遊び」は、子どもたちが身のまわりの「もの(=物質)」や「こと(=現象)」と関わりながら子どもたち自身で探究活動を行うことで、自分なりの理屈を組み立てる力や、じっくりと物事を観察するスキルを身につけることを目的としています。
観察するスキルの他にも、仲間分けをして比べてみたり(分類・比較)、気づいたことを他者に伝えたり(コミュニケーション)といった考えるためのスキルが自然と身につくのではないでしょうか。
そして、幼少期そして低学年にかけて身に付けたスキルは、中学校以降、大人になってからも必要な力です。
本年度、授業時数特例校制度を採用し、1,2年生は国語科より20時間/年を生活科に組み込んでいます。
「みづまろキッズプラン」では国語科からの20時間を活用し、生活科の中で言語活用力を培うこともめざしています。
国語科の中でも実生活や生活や社会において重要な言語活用力を、生活科とクロスすることによってより豊かに身に付けられることでしょう。
「自分の言葉」で考え表現する力も、遊びや学びに没頭する過程で身につけられますように。
(中村りか)