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今回は「スタートカリキュラム」について、実践例も添えて紹介します。
スタートカリキュラムとは?
就学前(幼児期)の遊びや生活を通して身につけた学びと育ち……。
それらを主体的に自己を表現する学びにつなぐための、小学校低学年の教科横断的なカリキュラムです。
生活科の授業(20時間分)で「かがく遊び」に取り組みます。
遊びを工夫したり、思考を深めたりすることで、子どもたちに新たな探究活動が生まれ、さらに発展した遊びに取り組むことができるようになります。
子どもたちは、自分で何かを考えて表現することで自信がつき、それが自己肯定感にもつながります。
また、「自分で考えた」という具体的な活動や経験が、生活科から他教科の学びにも生かされます。
もちろん低学年のみならず、中学年、高学年、そして中学校でも効果検証がなされるべきです。
中学生になった時の学ぶ考え方、進学や社会進出への主体性や、不安を楽しみに変える「生きる力」を育むことを目標にしています。
まずは、じっくりと一人遊び。
教材は一人に1つずつ用意されるので、子どもたちのペースで好きなだけ取り組めます。
発表交流の場で、指導者の「どうしてそうなったの?」という声かけに子どもたちは自分なりの考えを伝えます。
この発表交流を通して、さらに思考を深め、表現する喜びを覚え、遊びを発展させていきます。
教材には、性質の異なる(対極)ものが用意されるので、子どもたちは「比較」しながら考えることができます。
子どもたちの探究が深まり、思考力が芽生えます。
子どもたち同士で比較してみたり、気づきを教えあったりして探究を深めていきます。
そして気づきや考えを、ワークシート等に言語化します。
次回は、「スタートカリキュラム」と「アプローチカリキュラム」との繋がりについて考察するとともに、今後の方向性について紹介いたします。
(中村りか)