本文
教育長ブログ~スイミー(後)~
前回に続き、「スイミー」の授業実践を紹介します。
今回は一昨年、信州大学教育学部附属松本学校園で参観した2年生の実践。
国語科教材「スイミー」で様々な比喩表現を学んだ後、思い思いの素材で海の生物を夢中になって作成する子どもたち。
そこには、教室全体を喜々として海底に変身させる子どもたちの姿がありました。
国語科と図工科の融合です。
また、水泳学習では「スイミーのように泳ぎたい!」と一斉にけのびをしてスイミーたちになりきって楽しみ、身体表現を通して「スイミー」の世界を味わったりもしたそうです。
松本学校園では、小学校1年生~3年生まで教科はなく、「学びの領域」として「ことば」「かがく」「くらし」「ひょうげん」が設定されています。
幼児期に育まれてきている遊びの中での学びの萌芽と従来の教科での学びに着目し、緩やかに統合していく視点からです。
この考え方は、本町の「みづまろキッズプラン」に通ずるものであり、松本学校園の取組は大いに参考にさせていただいています。
公立学校で教科枠を外すということは難しいでしょうが、日課や1単位時間を柔軟に調整したり、様々な材料や道具を常設する場所を用意したり、活動場所を教室に限らず広く捉えたりする等、環境を整えることはできるでしょう。
また、子どもの「思いや願い」を教科横断的に概観する中で吟味し、ねらいを持って子どもに応じた単元構成を考案することも意識的に取り組めたらと思います。
幼児期の【遊び】における環境構成を、小学校でも可能な限り持続することをめざしたいです。
(中村りか)