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ポリ袋で調理できるパッククッキング「災害時にも役立ちます」
パッククッキングとは
パッククッキングは、耐熱性のポリ袋に材料を入れて湯せん(沸とうしたお湯に入れて加熱)するだけの簡単な調理方法で、災害時や少量の食事作りにも活用できます。
ライフライン(水道・ガス・電気)が使えない時でも、洗い物が少なく簡単に食事を作ることができるので、災害時の調理方法として注目されています。
パッククッキングの特徴
- 湯せんの湯は使い回しできるので、水を節約できる
- 後片付けがかんたんで、食器を汚さずに食べられる
- 1つの鍋で多種類の料理が同時にできる
- 冷蔵庫にある食材も使える
- 温かいものが食べられる
必要な道具
- 耐熱性ポリ袋 高密度ポリエチレン製のもの
- 深さのある鍋 広口の鍋が使いやすい
- 耐熱皿 鍋のサイズより一回り小さいもの
- 加熱器具 お湯を沸かすことができるもの。カセットコンロがあれば災害時にも調理可能
基本的な調理方法
「チーズ入りオムレツ」を調理例として、パッククッキングの基本的な調理方法を紹介します。
(材料などくわしくは、このページの下にあるレシピ集をごらんください)
1 耐熱性ポリ袋に材料を入れる
深さのある食器やボールにポリ袋をかけると作業がしやすいです。
2 袋の上から手でもんで混ぜ合わせる
オムレツをきれいに仕上げるためには、よくもんで混ぜ合わせます。
※混ぜる必要がない料理や後で混ぜる方がよい料理もあります。
3 空気を抜いてねじりながら、袋を上の方で結ぶ
湯せんする時に浮かないよう、袋の中の空気を抜きながら先をくるくるとねじって上の方で結びます。
4 耐熱皿を敷いて湯せんする
深鍋に八分目ほどの水と耐熱皿を入れて沸とうさせ、耐熱皿の上にポリ袋を入れて湯せんします。
加熱ムラがないように、ときどき上下を返しながらまんべんなく火を通します。
オムレツの場合、加熱時間は10分程度です。
湯せんする時の注意点
- 高温の鍋肌にポリ袋が直接触れると破れることがあるので、触れないようにします
- 湯せんは、お湯がフツフツと沸とうした状態を保ちます。グツグツと煮立てる必要はありませんが、沸とうしていない低温度では食材に熱がいきわたらず細菌が繁殖しやすい温度になってしまうことがあります
- 湯せんの後、湯から袋を取り出して封を開けずにしばらく置いて余熱で蒸らします
5 出来上がり
袋を湯せんから取り出すときや、口を開けるときは、やけどに注意してください。
水道が止まっている時など水を節約したい場面では、袋から出さずに食べると洗い物が減ります。
こんな方法もあります
- 耐熱皿がないときは、布巾を敷いて代用できます
- 電気が使えるときは、電気ポット(98℃に設定)でも湯せんOK。下に敷く耐熱皿や布巾は必要はありません
- 袋ごとに材料を変えるだけで、いくつかの料理やゆで卵を同時に作ることもでき、ガスボンベなど燃料の節約になります
- 加熱時間が違う料理を1つの鍋で湯せんする場合は、時間差で入れれば同時過熱が可能です。その場合、途中で湯せんの温度が下がってしまうので、少し長めに加熱するのが良いでしょう
パッククッキングのレシピ集
- ご飯の炊き方
水が貴重な災害時には、米は研がなくても大丈夫です
- 卵1個でつくるレシピ4つ
チーズオムレツ、和風オムレツ(だし巻き卵風)、茶碗蒸し、プリン
- サバとひじきのトマト煮
ご飯やパン、パスタにも合う万能なおかずです
- 焼鳥とキャベツの蒸し煮
黒こしょうをピリリと効かせて。お酒にも合います
- ツナとトマトのリゾット
備蓄食材だけでできる防災おすすめレシピです
- スパゲティナポリタン
大人と子どもで味の好みが違っても調整かんたん
- ツナと小松菜のインスタントクリームパスタ
超簡単!パスタソースアレンジ
一度やってみることが大切です
被災した状況で初めてのことをするのは、誰でも不安で難しいものです。一度でもやったことがあれば、災害時に落ち着いて対処できることもあります。
常備できる食材や味・食感の好みなどは人それぞれ。紹介したレシピの具材や味付けを変えてアレンジも楽しんでみてください。
シンプルな食材で調理し、ポリ袋の上から押してつぶせば、離乳食や飲み込みが難しい人の食事にも応用できます。
家庭に合った方法を探ってみてください。
関連情報
農林水産省ホームページ:「時短にも非常時にも!パッククッキング」<外部リンク>
島本町ホームページ:「感染症や災害に備えて、食料品・医薬品などの日用品を準備しておきましょう」